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ともにゃんの生態

臨床工学技士の「ともにゃん」の個人ブログ。医療機器の管理を中心に日常の戯言を日記にしています。

今日は、神戸新聞の社説で介護について考えてみたいと思います
http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/0002839797.shtml

 家族が担ってきた高齢者の介護を社会全体で支える。この「介護の社会化」を理念に、介護保険制度が始まって丸10年になる。利用者は大幅に増え、制度は浸透してきた。介護を必要とする誰もが利用できる制度は、世界に誇れるものといえる。
しかし、介護現場の人手不足は深刻だ。高齢者は今後も増えていく。この仕組みを持続可能で、さらに充実したものにしていかなければならない。

  ◇  ◇

 介護保険制度は、40歳以上の国民が保険料を払い、原則65歳から必要に応じて介護サービスが利用できる。介護費用の1割を利用者が負担し、残りを公費(税金)と保険料で半分ずつ賄う。

 行政が処遇を決める「措置」から、利用者がサービスを選べるように変えたことで、企業やNPO法人などの参入が相次いだ。この10年で訪問介護やデイサービスなど在宅系サービスの利用者は約3倍、施設系サービスは1・6倍に増えた。

 利用への抵抗感は薄れ、権利としてサービスを使う意識も根付いてきた。制度導入の成果といえるだろう。共同通信が47都道府県庁所在の市区長を対象に実施したアンケートでも、ほぼ全員が制度を「評価」「ある程度評価」と回答した。

 一方で、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」や独居、認知症患者らが増え、新たな問題も生まれている。在宅サービスも十分とはいえず、介護疲れによる虐待や心中事件などは後を絶たない。

 希望しても入れない特別養護老人ホームの待機者は42万人に上る。総務省の調査では、2002年から5年間に家族の介護や看護を理由に離職や転職した人は約50万人、その6割が40~50代の働き盛りという。 需要にサービスや施設の整備が追いついておらず、まだ家族に介護の多くを頼らざるを得ない。介護の社会化を進めていくには、さらなる整備が欠かせない。

「切り札」にも課題

 家族にとって、とりわけ介護の負担が重いといわれるのが認知症患者だ。厚生労働省の推計では、65歳以上の患者は、05年は約170万人だった。それが15年には250万人になると予測されている。

 グループホームは、その認知症ケアの切り札と期待されている。家庭的な雰囲気の中で個別ケアを受けながら共同生活をすることで、症状の進行を緩やかにする効果があるとされる。全国では約1万カ所で約14万人、兵庫県内では4千人以上が利用し、ニーズが高い。

  ただ症状が進行し、重度化した人に職員の手がとられると、他の入居者へのケアが行き届かなくなる。県内のあるグループホームでは、要介護3になると特養に 申し込んでもらう。だが、特養待機者は県内で約2万5千人もおり、移るのは困難だ。自宅や家族の元に戻れる利用者も限られる。

 夜間の態勢も心もとない。現在の介護報酬では職員の複数配置は難しい。7人が犠牲になった札幌のグループホーム火災の悲劇を繰り返さないためには、設備面とともに人員面の充実も図らねばならない。

財源をどうする

 この10年で浮かび上がった課題は多く、その解決が迫られている。 00年度に3・6兆円だった介護保険の総費用は、09年度には7・7兆円に増えた。全国平均で月約2900円だった65歳以上の保険料は、4160円になった。

 膨れ上がる社会保障費を抑制するために、03年と06年の2度、介護報酬が引き下げられた。それが介護現場の人手不足に拍車をかけた。家事援助サービスなどに制約が多くなり、現場の裁量がどんどん狭まっているという指摘もある。

  介護職の賃金は全産業平均の3分の2にとどまり、離職率は18・7%と高い。昨年の介護報酬の3%アップと処遇改善交付金で、平均約2万4千円増額された とはいえ開きはまだ大きい。意欲をもって働き続けられる待遇、環境の改善を進めたい。それが質の高いサービスにつながるはずだ。

 35年には3人に1人が65歳以上となる。一人暮らしや夫婦だけの世帯がさらに増え、新たな問題も出てくるだろう。それらに対応し、制度を持続させるためには、誰が、どういう形で負担していくのかという議論は避けて通れない。

 政府は12年度の制度改正に向け、「介護ビジョン」を6月にも策定する方針だ。国民のニーズに沿った安心の制度を再構築していくために、サービスのあり方を含め、財源問題もきっちり示してもらいたい。

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  1. 2010/04/05(月) |
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