
従来の想定は、過去数百年に起きた地震の被害記録を再現できるように作成されてきた。しかし、大震災で過去数百年の歴史記録になかった連動型の巨大地震 が起きたことを踏まえ、科学的な知見に基づく最大級の地震を新たに想定した。具体的な津波の高さや震度分布などは来年3~4月の最終報告で公表する。
新たな想定に至った理由は、大分県の沿岸部にある池の堆積物を検証した結果、数千年前から何度か津波が起こっていることが分かったようです。
検討会は古文書や津波堆積物などの調査結果から、南海トラフの過去の地震も検証。約2千年前に起きた津波は、これまで最大級とされた江戸時代の宝永地震 (1707年)の津波より大きかった可能性があるとした。また、ある程度大きな津波を伴う地震は300~500年間隔で起きていると評価した。
東南海・南海地震が、東日本大震災と同じ M9.0規模で起きた場合、大阪湾岸から約15キロ離れたJR大阪駅などのほか、大阪府北東部の北摂、河内地域など約40キロ離れた地点まで浸水被害を受ける可能性が あることが、専門家の試算で分かった。
試算したのは、東日本大震災復興構想会議の委員で、関西大社会安全学部の 河田恵昭学部長。
試算では、東南海・南海地震がM9.0規模で起きた場合、大阪湾岸では高さ5.5メートルの 津波が発生する可能性がある。
国の中央防災会議ではこれまで、M8.4クラスの南海地震で大阪湾に到達する津波の 高さを2.5メートルと想定。浸水想定域も、大阪市の湾岸部や堺市、尼崎市の一部にとどめていた。
東日本大震災を受け、同会議は東海、東南海、南海の3つの地震について、連動被害想定の 見直しを始める。しかし、各自治体が新たな地域防災計画の策定を終えるのは、平成25年ごろに なる見通しだ。(抜粋)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110616/trd11061613530016-n1.htm
※浸水マップ:

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- 2012/03/12(月) |
- 救急・災害
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