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ともにゃんの生態

臨床工学技士の「ともにゃん」の個人ブログ。医療機器の管理を中心に日常の戯言を日記にしています。

誰も使用方法を知らないっていうことはありえない!

話題となっている 事故について 2012年03月09日金曜日 河北新報より

 宮城県立循環器・呼吸器病センターで2011年7月に起きた医療事故は、セン ターのずさんな管理体制が、県警の捜査で明らかになった。県警によると、心肺補助装置の使用方法を知っていたスタッフは誰もいなかったという。捜査関係者 は「人命を預かる施設として認識が甘い」と指摘する。
 県警によると、書類送検された臨床工学技士男性(48)は、07年から医療機器の安全管理責任者を務めているという。責任者は、新しい医療機器を導入した際、スタッフに研修を実施することが求められている。
 捜査関係者によると、技士は当初、センターの看護師ら向けの研修を開催していたが、参加率が低いことなどから次第に実施しなくなったという。10年10月に導入した心肺補助装置の研修は、記録上開催したことになっていたが、実際は一度も開かれていなかった。
 県警の調べに技士は「やる気がなかった」と話しているという。結局、装置の使い方を理解しているセンターの医師と看護師はいなかった。
 異状死の届けをめぐっても、県警はセンターや県立病院機構の対応を疑問視する。

県警によると、心肺補助装置の使用方法を知っていたスタッフは誰もいなかったという。
 →この記事は、全く信じられません!!むしろ怒りすら覚えます。
  HPをみてみますと、心外の手術は昨年度166件です。必然的にPCPSも相当数あるはずです!誰も使用方法を知らないっていうことは、使用すら出来ないこととなります。

>心肺補助装置の研修は、記録上開催したことになっていたが、実際は一度も開かれていなかった。
  →事実とすると研修記録の改ざんとなります。
   医療機器安全管理責任者としては、新規導入機器の研修義務を怠ったこととなります。
   特定機能病院であれば、さらに8項目の機器に関して年2回の研修義務が生じます。

>県警の調べに技士は「やる気がなかった」と話しているという。
 →警察の調べや報道は怖いものです。少しでも事件を決着させるように誘導する節がこれまでにも多く見受けられます。たぶん、
「やる気がなかった」の前に勉強会をしても聞いてくれないので等の文言が隠れているかと思われます。みなさんも警察の誘導尋問には気をつけてください。

一方、罪の重さ、
書類送検についてです。文字通り、書類を「検」察に「送」るから「書類送検」です。

人身事故起こせば、普通は誰でも書類送検ですから、一般的には、身柄を拘束されていないのでしたら、不起訴となることが多いです。
人身事故でなくても、30キロ以上のスピードオーバーで赤きっぷ食らっても、書類送検されます。
私だって、2回!書類送検されたことがあります(笑)。

また、臨床工学技士法を見てみますと書類送検では、ライセンス剥奪とはならないようです。
欠格事由
第4条
 次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。
1.罰金以上の刑に処せられた者
2.前号に該当する者を除くほか、臨床工学技士の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた者
3.心身の障害により臨床工学技士の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
4.麻薬、大麻又はあへんの中毒者

第8条 臨床工学技士が第4条各号のいずれかに該当するに至つたときは、厚生労働大臣は、その免許を取り消し、又は期間を定めて臨床工学技士の名称の使用の停止を命ずることができる。

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  1. 2012/03/14(水) |
  2. 機器管理
  3. | コメント:8

コメント

今回の事故に関して旭川のボスからも技士会のメーリングリスト経由で注意喚起が回ってきておりました。
警察の追求は有無を言わさずですから、怖いですね

赤きっぷ2回って、ヤンチャすぎですよ(笑)
  1. 2012/03/14(水) |
  2. URL |
  3. うんぱるんぱ #co9xvPLk
  4. [ 編集]

書類送検は罪じゃないですから、剥奪うんぬんとはならないと思います。

今回のこの件は臨床工学技士としては、PCPSの横にはりついてなかった事は問題視されていないんですよね。
  1. 2012/03/14(水) |
  2. URL |
  3. Rudy #QfNYz.PI
  4. [ 編集]

別の記事では「停止に気づいた医師ら8人はいずれも再稼働の方法を知らず、短期間で復旧させられなかった。」とあるので、あり得ることかなという気がします。
プライミングの方法なのか、手回しハンドルでの運転方法なのかは分かりませんが、医師や看護師さんが知らない病院は多いのではないでしょうか。

まぁ、今回書類送検までされた原因の一番は書類の偽造じゃないですか。機能評価とか監査のために軽い気持ちでやったのでしょうけど、いったん事故が発生したら問題になるという意識を持たないといけないですね。
  1. 2012/03/14(水) |
  2. URL |
  3. T.T #-
  4. [ 編集]

残念ながら、これが多くの現状なのかもしれません。

思うに循環器に携わるということ、患者さんの命を守るっていうことの重大さを軽くしか考えていないのが現状なように感じます。

怖さっていうのがないのか。。。

よく思うことに、行き当たりばったりな感覚の看護師さんが年々多くなっているようにも思います。

人工心肺もそうですが、人工心肺のこと詳しく知らない方多いんじゃないでしょうか。トラブルが起ったときの的確な指示と対処を知っている医師が、どれほどいるのか。。。

と言いつつ、自分達の現場も見直す必要があります。


*ちなみに、この程度の施設だとしてもPCPSが1年に1例も無いような施設もあるように認識しております。
  1. 2012/03/14(水) |
  2. URL |
  3. 田舎ッ子 #HfMzn2gY
  4. [ 編集]

 確かに書類送検は起訴されてその後に有罪となってから、罪になるとの意でしょうが、身柄付送検と何ら意味は変わらないはずですから。
 赤切符は反則金でなく、罰金でありますが道交法ですから、厳密にすると「前科」ですが、刑法にあたいすることは超悪質以外はないはずです。
 さて、Rudy様 現実にPCPSに四六時中はりついているなんてこと、ありますでしょうか?となると50歩100歩でCRRTも病棟血液浄化も同じ体外循環ですし、IABPだって生命維持管理装置です。
 現実PCPSにはりつくなんて無理でないでしょうか?当院24時間当直体制ですが、絶対無理ですし気もありません。
 それと心外の症例数とPCPS症例数はなんら関係ないのは、田舎っ子さまに同感です。
警察のデッチアゲ感に非常に強く不満を..というより怒りを感じるのは同感でございます。
  1. 2012/03/14(水) |
  2. URL |
  3. 銀狼 #MAkumj2k
  4. [ 編集]

なかなか...

悩ましいケースですねぇ~(汗)
報道内容の信憑性に関しては微妙に感じますが、このままを信じるならかなり厳しい判例となりそうで危惧します。
医療機器安全管理責任者の責務を、どの程度の責任者が理解し、また施設側から権限の移譲がなされているのか...
全国的に見れば責任だけ負わされ、非常にリスキーな施設が多いのが実情なんでしょうね。(泣)

しかし業務上過失致死の送検がNs.とCE(責任者)のみで、Dr.は別件なのが気になります。
施設長は勿論、ICUですので当直医も同内容の送検に成らねばだと思いますが...
何れにせよ今後の動向に関しては注視する必要を感じますし、医療訴訟では二転三転することが常ですので、頑張ってCE側も主張を行っていただきたく思います。

また日臨工(職能団体)としては、どのような対応をされるのかも気になります。
一度判例が出てしまうと次からは準じることが日本の慣習ですので、かなり今回で頑張らねばな気がします。

同時に今後に関し、人員配置や診療報酬面等、責務に比した権限にすべく制度面の改革を行う必要があると感じます。
リスクマネージャーは”選任”で”診療報酬”も確保されていますが、医薬品及び医療機器管理責任者に関しては制度面が追随していないことも、権限委譲に結びつかない原因にも感じます。
  1. 2012/03/15(木) |
  2. URL |
  3. taka様 #-
  4. [ 編集]

我がブログのご意見番の皆様、コメントありがとうございます。
臨床工学技士は、業務上過失致死の送検でしたか・・・・考えてみれば、そら、そうですね!業務上過失致死となれば一気に厳しくなります。たぶん身柄拘束されているものと思われます。

とかげのしっぽ切りとならないよう、日臨工(職能団体)として相当がんばってもらわねば!と思います。
  1. 2012/03/15(木) |
  2. URL |
  3. ともにゃん #-
  4. [ 編集]

 炭酸ガスの事例の時も同じ印象だったのですが、本件もマニュアルや説明会では避けられなかったケースだと考えます。もちろん取説なみのボリュームをもつマニュアルなら別ですが。
 メーカーなどの配慮もあり、はっきりとは述べえませんが、今回のパターンはうわべを知っている臨工でもカンが悪いタイプだったらAC電源復活後に復帰できません。まちがいないです。ですので医師や看護師では不可能と考えます。停止時は手動でまわすと看護師に教育できる施設は立派ですが、遠心ポンプを手動トレーニングはよっぽどむりでしょう!私の考えでは「アラームなど異常があったらすぐに臨工を呼べ!」ってマニュアルがベストと思います。BATT切れのあとは復帰できないわけですから、蘇生処置の問題ですから医師と看護師の責任です。Aラインもあるわけですから。しかし、回路はチューブ鉗子で噛んでね!は指導責任ありますかね。
  1. 2012/03/15(木) |
  2. URL |
  3. 銀狼 #MAkumj2k
  4. [ 編集]

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