FC2ブログ

ともにゃんの生態

臨床工学技士の「ともにゃん」の個人ブログ。医療機器の管理を中心に日常の戯言を日記にしています。

ピンコロ死

 私の95歳のおばあさんがいつも願うことは、長期苦しまないで、また家族に介護の負担をかけずに、コロっと死にたい!世間でも、通称「ピンコロ」と呼んでいる「突然死」を迎えたいと願う人が実に多い。長野県の佐久市にできたピンコロ地蔵や、その他北海道から九州にいたる全国各地に「ぴんぴん長生き、ころりと往生」を意味する地蔵やお寺参りが流行しているらしい・・・・そら~、90歳まで元気に生きて、倒れてから1週間で亡くなるのが理想的な感じもしますが、世の中そうはうまきいきません!

 当院では、蘇生後脳症(植物状態)の患者さんがけっこういらっしゃいます。ICLSの普及により救急隊による蘇生技術の向上による副産物のようなものなのでしょうが・・・・

 最近、胃瘻の導入基準について物議があるようだが、身内の顔も分からない人が生きている状況はどうだかな~?って思う!昔のように医療技術が発達していない方が、世に中幸せなのかもしれないと思うこともある。


では、蘇生はいつまで続けるべきでしょうか?

心肺蘇生は成功しない方が多いです。残念ですが、心臓が一度止まったら、それだけで心臓が再び動き出す可能性は半分以下になります。病院の外で止まった場合には、一般的に社会復帰できる可能性は10%あるかないかです。
 よって、心肺蘇生には、いつそれを辞めるか?と言う問題がいつもつきまといます。

 どうしたら良いのでしょうか?

 まず、世界中の救急オタクのバイブルCoSTR2010からです。コスターと読みます。こちらの終わりの方にあります。英語ですので日本語にしてみます。

蘇生を中止する条件
 成人の傷病者において、自己心拍再開(あるいは無駄な蘇生努力だと)を予想できる臨床的決断ルールは存在するか?

科学に基づくコンセンサス
 ある質の高い成人を対象とした研究では、一次救命処置を中止するルール(ショックが不要な波形である、救急隊に目撃されていない心停止である、心拍再開 が認められない)は、救急隊(AEDの使用しか出来ない)により用いられた場合には死の予想が可能であると報告している。このルールに従った場合の生存率 は0.5%(95%信頼区間0.2ー0.9)であった。二つの追試が行われ、このルールの正しさが示されている。
 さらなる成人における追試では、現場で心拍再開が認められない、ショック不要の波形、心停止が目撃されていない、バイスタンダーCPRがされていない、救急通報までの時間、患者の背景などの因子によって長時間の蘇生が意味をなさない事が示されている。
 二つの院内、一つの救急部での検討では、蘇生の中止ルールの信頼性は証明されなかった。

推奨される治療
 成人傷病者における病院前心肺蘇生を中止するガイドラインを作るための前向き研究が求められている。
 様々な医療従事者(例えば院内のスタッフ)に対するルールは、方針決定の曖昧さを減らすことに役立つかも知れない。しかし、適応する前には前向きに検討、証明されるべきである。

今後の課題
 新生児、小児、成人において、いつ心肺蘇生を始めるべきか。
 小児と新生児において、いつ心肺蘇生を辞めるべきか。
 二次救命処置を担当する者のための蘇生中止基準の作成
スポンサーサイト



  1. 2012/07/06(金) |
  2. 未分類
  3. | コメント:0

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する