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ともにゃんの生態

臨床工学技士の「ともにゃん」の個人ブログ。医療機器の管理を中心に日常の戯言を日記にしています。

サンダービートは万能装置となり得るのか??

内視鏡外科学会の目的の目玉は、ダビンチの情報収集とオリンパスの、新たな外科手術用デバイス(機器)「THUNDERBEAT(サンダービート)」を見に行くことでしたが、サンダービートの展示はありませんでした!!残念!

 今日は、サンダービートの技術面に関して調べてみたいと思います。前評判では、ソノサージとエンシールとバイオが1つになった装置との噂です!?www.olympus.co.jp/jp/corc/technology/thunderbeat/


手術の動きというのは、(1)血管を封止する、(2)組織を剥離する(はがす)、(3)組織を把持する(つかむ)、 (4)切開する、(5)出血時に止血する、というのが基本的なサイクルです。現状、ドクターはこのサイクルの中でデバイスを必要に応じて持ち替えながら手 術を行っています。

今回開発したTHUNDERBEATは、これらすべての動作で、私たちが設定した通りの高い性能を達成しています。ま た、高周波電流と超音波振動の同時出力だけでなく、高周波電流だけの出力も可能ですので、切離はせずに止血だけを行うこともできます。したがって、1本の デバイスで手術に必要な動きがすべてでき、しかも高い性能を持っているため、ドクターは効率良く連続的に手術を行うことができます。これにより、手術時間 の短縮など外科手術に大きく貢献できるものと考えています。



THUNDERBEAT
THUNDERBEAT

高周波電流を使うデバイスの利点は、血管の封止能力が高いことです。「バイポーラ型」と呼ばれる高周波電流エネルギーデ バイスでは、切除したい部分をデバイスの先端部で挟み、その間に高周波電流を流します。すると、組織が電気的な抵抗になって熱が発生し、組織の温度が上昇 します。その結果、タンパク質が変成して血管が封止されるのです。

しかし、温度上昇は100℃くらいで止まるので切断まではいきません。この状態になったところで、ブレード(刃)を組織 に走らせると、出血せずに切離できる、というわけです。しっかりと血管を封止できるのが利点ですが、「電流を流す」→「切る」という2つの操作が必要にな ります。

一方、超音波振動を使ったデバイスは、血管を封止し、切離するまでを1つの操作でできるのが利点です。プローブと呼ばれ る振動棒ともう1つの金属の棒とで組織を挟み、強力な超音波を発生させます。すると、プローブが高速に振動します。その摩擦熱で組織の温度が上昇してタン パク質が変成し、200℃くらいになると崩壊して、組織が切断されるのです。切断できるだけでなく、血管封止効果もあります。ただし、その封止能力は高周 波電流エネルギーデバイスほどではありません。


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  1. 2012/12/13(木) |
  2. 機器管理
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