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ともにゃんの生態

臨床工学技士の「ともにゃん」の個人ブログ。医療機器の管理を中心に日常の戯言を日記にしています。

発熱を起こさないように急性期の体温を維持する

 脳低温療法について、ICUでは決まった方法で施行していないので調べてみると面白いブログを発見しましたので、抜粋して記載します。rokushin.blog.so-net.ne.jp/2013-12-13


脳低温療法の効果.jpg
the New England Journal of Medicine誌に掲載された、一度心臓が停止して血流が再開した患者さんに対して、その後一定時間低体温を保つことで、患者さんの予後が改善するかどうかを検討した論文です。

今回の研究では、ヨーロッパとオーストラリアの複数の施設で、心肺停止後に蘇生したものの意識の戻らない患者さん、トータル950名をくじ引きで2つの群に分け、一方は体温36度を目標とし、もう一方は体温33度を目標とした温度管理を、36時間に渡って行ない、その後の6ヶ月の予後を比較しました。

間違いなくこれまでで、最も大規模な脳低温療法の検証のための臨床試験です。

その結果…

体温を33度に下げても、36度に維持しても、
両群の生命予後に全く違いは認められませんでした


つまり、
これまでの脳低温療法の効果を、真っ向から否定するような結果です。

脳低温療法は有効ではないのでしょうか?

論文の著者と、
New England…の専門家の解説のニュアンスは、それとは違います。

つまり、
体温管理は予後の改善に有効なのですが、
それは必ずしも36度未満に下げる必要はない、ということなのです。

心肺蘇生後には高体温になるケースが多く、脳低温療法の効果というのは、実は低体温の効果ではなく、
発熱の予防をしたことによる効果であったのではないか、という推測です。

実際今回の試験における生命予後は、
体温36度維持群においても、2002年の低体温群と同等かそれを上回っているのです。

勿論この10年の救急医療の進歩も大きいのですが、
問題は低体温にすることではなく、発熱を起こさないように急性期の体温を維持する
ということにあるのは、今回のデータからはほぼ間違いのない結論のように思えます。

まだ、今後の知見の蓄積を待たなければいけませんが、
脳低体温療法という言葉や概念自体が、今回の知見をきっかけにして、
今後見直される可能性は高いように思います。


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  1. 2014/03/19(水) |
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