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ともにゃんの生態

臨床工学技士の「ともにゃん」の個人ブログ。医療機器の管理を中心に日常の戯言を日記にしています。

臨床工学技士の未来を考える

 もうすぐ今年も終わりですね!
新しい年を前に、臨床工学技士の未来を日本臨床工学技士連盟の理事長のお言葉を頂戴し、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

 「連盟って何だ?」多くの方から受ける質問です。その質問に対しひとことでお答えするなら、臨床工学技士のために政治活動を行なう団体です。「えっ?政治?」と敬遠せずにどうか最後まで目を通してください。

 貴方が生活の糧として職業に選んだ臨床工学技士にとって、とても重要な位置づけにあります。例えば、誰でも知っている少子高齢化社会の問題は、将来に大きな不安を抱かせる課題です。今から対策を取らないと、若い世代に負担を強いることは間違ありません。図は厚生労働省のHPから引用したものです。非正規雇用の割合は年々進んでおり、それに伴って賃金が目減りしている現状が伺えます。さらにその傾向は若年層になるほど強まっていることが見て取れます。このままでは、高齢者を支える課題より自分たちの将来の方が心配になりませんか?「高齢者が増えている時代だからやむを得ない…」果たしてそうでしょうか?若い人がしっかり給料頂いた上で、高齢者をしっかり支えていった方が得策だとは思いませんか?高齢化に関わらず生活に密着したこれらの問題は “政策”と呼ばれ、すべて国会で決定されます。その議論を行う代表者は私たち自身で選んでいますが、若者の投票率は年々低下しており、ここまでをまとめると投票に行っていないから、若者の給料が下がっていると言っても過言ではありません

 

 さて、臨床工学技士の境遇に目を移してみましょう。医療機関の収入にあたる診療報酬で臨床工学技士が直接係わる項目は、医療機器安全管理料と透析液清浄化加算くらいで、経営に大きく貢献しているとはとても言える状況ではありません。実はこれも国会で決定される“政策”のひとつです。なぜなら、臨床工学技士は国家資格だからです。医療法で定められた医療行為や医療機関の収入にあたる診療報酬など、国家資格に係わる法整備は前述した例と同様、すべて国会において決定されます。

 

 医療行為について触れます。平成26年、看護師の特定行為に関わる研修制度が国会を通過しました。これにより、平成27年度10月より実施されることになります。その中で臨床工学技士の業務と関連する医療行為をあげてみますと、

①、人工呼吸器モードの設定条件
②、人工呼吸器装着中の患者のウィーニングの実施
③、NPPV(非侵襲的陽圧換気療法)モードの設定条件の変更
④、胸腔ドレーン低圧持続吸引中の吸引圧の設定・変更
⑤、「一時的ペースメーカー」の操作・管理
⑥、「一時的ペースメーカーリード」の抜去
⑦、PCPS(経皮的心肺補助装置)等補助循環の操作・管理
⑧、大動脈内バルーンパンピング離脱のための補助頻度の調整
⑨、急性血液浄化に係る透析・透析濾過装置の操作・管理

などがあります。医師や臨床工学技士を含めた実際の現場で、混乱が発生しないよう配慮することが重要ですが、議論すべき国会の場で臨床工学技士を理解する方は、極めて少ないのが現実でしょう。

 

 国会で審議に関わる厚生労働省など各省庁の構成は、政治家と官僚の2系統で構成されており、日本臨床工学技士会など職能団体が、想いを実現するためには、政治家と官僚のどちらに対してもお願いに伺わなければなりません。ところが、日本臨床工学技士会は公益団体の法人格を有しています。公益法人格を有する団体は公益性を維持するため、特定の候補者や政党を支援する政治活動を行うことはできません。このため、医師会や看護協会、薬剤師会、検査技師会、放射線技師会、理学療法士会など他の医療関係職種団体は各々連盟を組織して、公益団体と同じ目的でありながら政治活動を峻別(区別)して活動を行っています。日本臨床工学技士会のみ連盟が存在しておらず、現在まで連盟による政治活動が行われていなかったことが、他の医療職種に比べて遅れを取っている背景もあるのです。

 

今年度の診療報酬改定において、特定集中治療室管理加算に臨床工学士の名称が、施設基準として明記されたことは記憶に新しいところです。集中治療学会などの学術団体や技士会などの職能団体、そして連盟の存在があったからこそ実現可能となったのです。

 


臨床工学技士が誕生した当時、自分たちの居場所を確立するため、先人の方々は様々な努力を重ねてきました。時には雑用にも不平を言わず耐え忍んで業務を拡大し、現在では多岐にわたる業務が遂行できる環境となりました。その中で現在過去に関わらず臨床工学技士の多くは人工透析業務従事しています。しかし、数年後には透析患者は減少傾向に転じ、それに伴って臨床工学技士の需要が減少することも予想されています。将来に向けて早めの対策を講じることが必要です。医工学分野は政府も注目する未来に明るい希望が持てる成長分野です。その中心的な役割を担うチーム医療の一員として、安心安全な医療を全うな形で提供できる体制を整えるために、職能団体や連盟活動に積極的に参加して、自分自身の未来を自分自身で創造し、優秀な臨床工学技士を後世に残して頂くことを切に願っています。

 

日本臨床工学技士連盟についてはホームページを是非ご参照ください。

www.ce-renmei.gr.jp/index.html

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  1. 2014/12/24(水) |
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