今日は、臨床工学技士の教育制度の在り方について意見を書きます。
今までは1つの施設で臨床工学技士数もそれ程多くなく、一部の病院を除いては技士数が10名以下の病院・施設は少なくなかったはずです。その時、重要だったのは「組織」よりも「個」ではなかったでしょうか?実際の業務でも自己完結で「個」の能力が重要視されてきました。
しかし、10名以上の技士がいるところが珍しくなくなりました。
そこで「個」が重要だ。「一人のスペシャリストがいればそれで良い」というのは幻想かなと。実際、自分がめちゃくちゃ結果を出せたとしても、他の人が足を引っ張れば、マイナスです。むしろ、期待値を上げてしまった分、マイナスの方が大きいかもしれません。当直業務をするようになってから特に感じます。
目の前の患者さんをひたすらみていく!というならいいのかもしれません。
例えば何か大きい仕事をしてみたい!となれば、これからの仕事は組織としてチームとして取り組んでいく必要があります。
なので、組織の充実を図れなければいい仕事にはありつけません。
臨床工学技士の今後を考えますと、就業年数40年で年間2000人強の方々が養成校を卒業し、国家資格を取得しています。雇用枠を考えますと、8~10万人が働く職場が必要となります。これは、現状の3倍程度の雇用人数となります。
これまでは、透析患者数の増加に伴って技士数も増えていた側面がありますが、いよいよ透析患者減少時代に入ってきます。また、高度急性期医療へのシフトにより看護師が病棟で余った場合、例えば手術室で中途半端な業務しかしていないと、看護師に業務を奪い返されるかもしれません。雇用確保という面からも、変革を迫られつつあるのが現状です。
日本臨床工学技士会の教育制度は、現状では、卒後臨床工学技士研修会しかありません。もっと、接遇や基礎的な社会生活面において新人教育制度を充実していかないと、組織として成長も望めませんし、卒業しても就職先が無いということが起こってくるかもしれません。もっと充実した教育制度の構築が必要不可欠であると考えます。
具体的方策案
・必須の新人教育制度の確立
新人教育を受けていないと専門技士の受験が出来ない等
各都道府県もしくはブロック単位で参加しやすい研修会の開催
- 2016/12/13(火) |
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